コラム

将棋・囲碁

2018/6/1 考える知識

 前回は歌舞伎由来の言葉について取り上げました。今回は、同じく娯楽が由来の言葉として、将棋や囲碁にルーツを持つ言葉をご紹介します。

 たとえば、にわかにお金持ちになった人のことを揶揄(やゆ)する「成金(なりきん)」は元々将棋用語。一番弱い()という駒が、相手陣内3マスに到達すると「(きん)」という駒になれるルールに由来します。高圧的な態度を指す「高飛車(たかびしゃ)」や、勝利・優勝まであと少しの状態に持ち込む「王手(おうて)をかける」なども元は将棋用語です。

 囲碁由来の言葉には、当事者より第三者の方がものごとを冷静に判断できることを意味する「岡目(おかめ)八目(はちもく)」や、自分より優れた相手に敬意を払って一歩譲るという意味の「一目(いちもく)()く」、よくないこと全般を指す「駄目(だめ)」などがあります。

 将棋・囲碁由来の言葉は他にもたくさんありますが、将棋も囲碁も1300年以上昔から日本人に親しまれてきたことを考えると、納得ですね。

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