コラム

霜と霜柱

2018/2/2 考える知識

 暦の上ではもうすぐ春ですが、まだまだ寒い日が続きますね。早起きをすると、窓の外に霜が降りていたり、霜柱が立っていたりするのに気付くかもしれません。

ところで、「霜」と「霜柱」の違いを説明できますか?

 簡単に言うと、霜は0℃以下に冷えたものの表面で起こった凝結。夏の暑い日に冷たい飲み物を放置しておくと、容器のまわりがビチョビチョになりますよね。霜もあれと同じことが起こっているのですが、あまりにも寒いので、空気中の水蒸気が液体の姿を経ずにいきなり固体(氷)の状態で現れるのです。

 一方、霜柱は名前に「霜」とつくものの全く別物で、地中に含まれる水分が凍ったもの。まず気温の低下により地表の水分を含んだ土が凍り、凍っていない地中の水分が毛細管現象で吸い上げられ、地表に達すると冷えた空気により冷やされて凍り……を繰り返し、柱状の氷が無数に成長して霜柱となります。霜柱は適度な粘り気のある柔らかく湿った土にできやすいので、寒い朝に畑や花壇でさがしてみるといいでしょう。

 いかがでしょう?メカニズムを知ると、また違った趣が感じられませんか?

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