コラム

世界に誇る児島のジーンズ

2019/10/3 考える知識

 高い品質で海外のジーンズファンからも高い評価を得ている岡山のデニム。岡山の中でも特に倉敷市児島はジーンズの街として知られていますが、そもそも何故この地でデニム産業が栄えたのでしょうか?

 昔、児島は名前の通り島でしたが、江戸時代初期に干拓によって本土と陸続きとなりました。干拓地の新田はもともと海だったことから塩気があり、それが抜けるまでは米などが栽培できないので、米が作れるようになるまでの間のつもりで塩気に強い綿花の栽培を始めたところ、大成功し、その後も引き続き栽培されるようになったという歴史的な背景があります。更に、倉敷市と同じく岡山にある井原市は、江戸時代から藍染めを得意とする地域でした。そこで綿や藍染めを活かし、戦後になってジーンズが作られ始めたという訳です。

 現在岡山では、ジーンズ作りに必要な工程のほとんどを県内で完結させることができます。世界に誇る「岡山デニム」は、地元の特産が上手く組み合わさって作り出されているのです。

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