コラム

江戸時代のトイレ事情

江戸時代のトイレ事情

2022/6/6 考える知識

 外国人観光客へ「日本のどこに驚いたか」と尋ねると「トイレのハイテク具合に驚いた」と答える人が結構な割合でいらっしゃいます。私たちには当たり前でも、完全自動水洗機能にウォシュレット、流せる紙などがすべて揃ったトイレがいたるところにあるというのは、世界的にみても珍しいのです。日本は「トイレ先進国」なわけですが、これは今に始まった話ではなく、江戸時代にはすでに世界的に見ても高度なトイレの仕組みがあったとご存知でしょうか?

 江戸時代の日本のトイレは主にくみ取り式で、排せつ物は肥料として重宝されました。農家の人や「下肥え買い」という専門業者が「肥料に使うから汲み取らせて!」と言って、お金や野菜などを支払ってご近所のトイレまでくみ取りに来るのです。

排せつ物が肥料となり野菜が育つ→野菜と交換で排せつ物を回収する→また排せつ物が肥料となり野菜が育つ……という、まさにムダのないリサイクル。同時代のヨーロッパではおまる(﹅﹅﹅)に貯めた排せつ物を窓の外に投げ捨てるのが当たり前だったと言いますから、当時から日本がトイレ先進国であったのは間違いありません。

 ここでは紹介しきれなかったトイレットペーパーやウォシュレットなども、「当たり前」と思わずに歴史を調べてみると面白いかも!?

...続きを読む