コラム

「国語力が育つ畑」に肥えた土を!

「国語力が育つ畑」に肥えた土を!

2022/3/15 スタッフコラム 代表執筆

「国語力が育つ畑」に肥えた土を!

進学教室ルータス 代表 山根克宏


 お子さんの国語の成績や勉強方法で悩んでいる方はいらっしゃいませんか?もしそうでしたら、いえ、そうでなくても、私の話を聞いてみてください。お役に立てることがあるかもしれません。

しみじみとしたコミュニケーションを図る力

 そもそも国語力とは何でしょう?さまざまな意見があるでしょうが、私は「日本語を介して、深く正確な、時にしみじみとしたコミュニケーションを図る力」と考えています。国語力は、人間関係を築いていくうえで欠かせないものなのです。

「国語力が育つ畑」とは

 さて、本題です。わが子の国語力を伸ばすにはどうすればいいか?読書や音読という鉄板ルートにはあえて触れずに、親だからこそできる三つの方法をご紹介します。

 第一に「親子の会話は国語力が育つ畑」と心得ることです。低学年のうちは「なぞなぞ」や「しりとり」で遊びましょう。言葉に対する感覚が鋭くなります。また、「例えば、どんな本?」「つまり、何が悔しかったの?」などと優しく問い掛けてみてください。相手に伝わり易い言い回しを工夫するようになります。ダジャレや比喩表現、皮肉っぽい言い方などを使ってみせることも、お子さんが表現の幅を広げる手助けになるはずです。畑を耕すような気持ちでお子さんと会話をしましょう。

 第二に「漫画やドラマなどによる擬似体験」を積ませることです。NHKの朝ドラや大河ドラマを家族そろって観ていて、お父さんが感涙にむせんでしまったとします。子どもは驚き、「あれっ、悲しい場面じゃないのになんで?」となるでしょう。あるいは、戦時中のひもじい食生活を知り、「こんな大変な時代があったのか……」と心を痛めるかもしれない。こんな経験を重ねるうちに、感受性が豊かになり、人情の機微もわかるようになってきます。畑に水を撒くように、子どもの心に潤いを与えましょう。

 第三に「子どもを塾に預け、中学受験に挑ませる」ことです。小4からの数年間は思考力を伸ばしやすい時期で、「勉強のゴールデンエイジ」と呼ばれます。この機を逃さず、中学受験に挑戦させて欲しいと思います。漢字をきちんと覚えることは基本中の基本で、ここを御座なりにしてはいけません。「駅に行く」のエキは音読み。「見当をつける」と「検討する」は同音異義語。「理性」の対義語は「感情」で、「本能」ではない。これらのことを、理由まで含めて教えている塾なら信頼できるはずです。また、「後ろめたい」「葛藤」「奥ゆかしい」「慈しむ」「風情」など、要求される語彙においてもハードです。さらに物語文の読解において差がつくのは、「主人公にふりかかる困難や悩み」と「それを克服する前後での心情変化」を記述させる問題です。固定観念や主観をいったん脇に置いて、視点を高いところに移して読み取りたいところですが、精神的に幼いタイプにはこれがなかなか難しい……このように、中学受験の内容は大人顔負けの難しさですが、子どもたちは志望校への憧れを胸に、傷ついたり誇りを感じたりしながら立ち向かっていきます。なにより、小学生のうちに優れた随筆や論説文に触れる経験はかけがえのない財産となるはずです。塾は上流の肥えた土をそれぞれの畑まで運ぶ川の役目を果たします。

人間的成長や教養に寄り添って磨かれていく

 素直な気持ちで話が聞けて、人を勇気づける言葉を持った人間に育って欲しい。そんな親の願いが子どもの国語力の源なのではないでしょうか。

 国語力とは、人間的成長や教養に寄り添って磨かれていくものであり、自分らしい未来を切り拓く力です。目先の成績にとらわれ過ぎず、周りの大人たちが大切に育んでいかねばなりません。

2022年3月浦安新聞掲載)

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伝記

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2022/3/14 考える知識

皆さん、偉人の生い立ちや功績を記録した「伝記」を読んだことはありますか? 親子や友だちの間だけでは知り得ない様々な人々の生き方や、偉人たちの意外な弱い一面などを知り、本を通して一種の先行体験を得られるのが伝記の魅力です。今回は出版社さんの売れ筋ランキングを元におすすめの伝記を紹介します。

 まず、長年ランキング上位に入っているのは、身のまわりのたくさんの疑問にひとつずつ自分の答えを見つけていった「エジソン」。彼が「世紀の天才発明家」と呼ばれるようになるまでの軌跡をたどることができます。女の子には、まわりに反対されながらも看護師を志した「ナイチンゲール」も根強い人気です。戦場の病院でさまざまな問題をのりこえ、傷ついた人々のための本当の看護について考えていく様子が描かれています。最近では、現在放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に合わせ、承久の乱で朝廷軍を打ち破り日本の武士の世を確立させた「北条義時」も流行りのようです。ドラマをより深く理解するために伝記で予習するのも良いですね。

 また、オーソドックスな伝記ではありませんが、偉人の「ダメ人間エピソード」をたくさん収録した本などもありますよ。ときにはクスリと笑えるような失敗からも、大いに学ばせてもらいましょう!

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