コラム

サイロが消える?

サイロが消える?

2018/6/26 考える知識

 「牧場」と聞くと、牛舎から出された牛たちが牧草を食べ、遠くにはレンガでできた円柱状の高い塔がそびえる―――そんな情景を思い浮かべる人も多いでしょう。でも近年そういった光景は姿を消しつつあります。

 そもそもあの塔は「サイロ」といって、飼料を発酵させるための設備。冬は家畜の餌となる牧草やトウモロコシが育たないので、夏のうちに発酵させて長期保存できるようにする必要があるのです。しかし刈り取った飼料をすべてサイロまで運ぶのは大変な手間がかかりますし、途中で雨でも降ったら台無しになります。もっといい手はないか―――そこで生まれたのが「ロールベールサイレージ」です。

 刈り取った牧草をその場でロール状にまとめ、ポリシートでくるんで外気から遮断すると、2か月と経たないうちに良質な発酵飼料ができます。この手法でできた発酵飼料がロールベールサイレージです。この飼料は生の牧草より栄養価が高く味も良いので、競走馬にも好まれるとか。牧歌的な風景が失われるのは寂しくもありますが、今後より一層、従来のサイロに変わってロールベールサイレージの普及が進んでいくでしょう。

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将棋・囲碁

将棋・囲碁

2018/6/1 考える知識

 前回は歌舞伎由来の言葉について取り上げました。今回は、同じく娯楽が由来の言葉として、将棋や囲碁にルーツを持つ言葉をご紹介します。

 たとえば、にわかにお金持ちになった人のことを揶揄(やゆ)する「成金(なりきん)」は元々将棋用語。一番弱い()という駒が、相手陣内3マスに到達すると「(きん)」という駒になれるルールに由来します。高圧的な態度を指す「高飛車(たかびしゃ)」や、勝利・優勝まであと少しの状態に持ち込む「王手(おうて)をかける」なども元は将棋用語です。

 囲碁由来の言葉には、当事者より第三者の方がものごとを冷静に判断できることを意味する「岡目(おかめ)八目(はちもく)」や、自分より優れた相手に敬意を払って一歩譲るという意味の「一目(いちもく)()く」、よくないこと全般を指す「駄目(だめ)」などがあります。

 将棋・囲碁由来の言葉は他にもたくさんありますが、将棋も囲碁も1300年以上昔から日本人に親しまれてきたことを考えると、納得ですね。

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