コラム
ノーベル賞①
2016/10/25 考える知識
先日、大隅良典氏が細胞内におけるタンパク質のリサイクルであるオートファジーの解明で、ノーベル生理学・医学賞を受賞されました。3年連続での日本人受賞ということもあり、話題になりましたね。
しかし、そもそもノーベル賞ってどんな賞なのでしょうか?
昔、スウェーデン人のアルフレッド・ノーベルが画期的な爆薬を発明しました。簡単に大きな威力を発揮するその爆薬は「ダイナマイト」と名付けられ、建物の解体などに役立てられるはずでした。しかし、ダイナマイトを手に入れた人類はそれを戦争に使ったのです。たくさんの死者が出て、ノーベルはなじられました。彼はショックを受け、「自分の死後、科学や平和に貢献した人物に賞を贈ってほしい。私がダイナマイトで手に入れた富はその賞金に当ててほしい。」と遺書を残して亡くなりました。
ノーベル賞には、ノーベルの平和への願いがこめられているのですね。
最強の問題集
2016/10/17 スタッフコラム
最強の問題集
講師 薮田弥歩
世の中にはたくさんの問題集が出回っています。どれを買ったらいいのか、途方にくれる方も多いのではないでしょうか。もし、自分の弱点を徹底的に分析した問題集があったなら、それほど最強の問題集はないでしょう。しかし、最強の問題集は簡単に手に入れることができます。学校や塾で配られた手持ちの教材で。
その方法は、問題を解くたびに〇✕△を書いておく、ただそれだけです。一通り解いたら、✕と△だけ復習します。〇になるまで復習します。一度解いて記号をつけたら、2回目以降は✕と△だけ復習するので、どんどん進みます。だらだら全ての問題を解くより、はるかに効率的です。そして、たくさん✕や△を書いてボロボロになった問題集は、試験当日、最強のお守りになるはずです。
せっかく一生懸命問題を解いたのに、その痕跡を残さないのは、あまりにもったいないです。後日の自分のために、解けたのかどうか、痕跡を残しておきましょう。
中学生の皆さん、「暗算」計算力を身につけて数の感覚を磨きましょう!
2016/10/6 代表執筆
算数や数学の問題を解くとき、多くの生徒は「筆算」に頼りすぎる傾向にあります。問題を読むや否や、片っ端から「筆算」に取り掛かるのです。たしかに「筆算」がきちんとできることは大事です。でも、274−175(274-174なら100だから、そこから1を引いて99)や15×12(15の4倍は60で、その3倍だから180)程度なら暗算で解けるようにしたいもの。その方が「速くて正確」だし、計算の工夫をすることで数の感覚が磨かれるからです。
① 38×87+13×38=
② 2万×3万=
③ 1111×1111=
④ 0.625×64=
⑤ 801÷9=
⑥ 3997+206=
⑦ 25×33=
大切なのは「どう計算すれば速く正確に答えを出せるのか」ということを自分の頭で考えることです。決まった手順に則った作業である「筆算」を何回繰り返しても、応用力はもちろん計算力すら身に付きません。「まずは筆算、の癖」はつけたくないものです。
解答:①3800 ②6億 ③1234321 ④40 ⑤89 ⑥4203 ⑦825
①38×(87+13)=3800
高さ38cmの積み木が87段と13段別々に積まれている。合わせたら100段ですね?
②「万倍したら次の箱!」→日本語の場合は万×万=億。億×万=兆。
英語やドイツ語なら「千倍したら次の箱!」→thousand(千)×thousand=million(百万), million×thousand =billion(十億)。
二兆三千五百億八十二万六千四十一円は、日本でも彼らの習慣に合わせて3桁ごとにカンマを打ち¥2,350,000,826,041と表記しますが、¥2,3500,0082,6041の方が日本人にとって読み易い、と思うのは私だけでしょうか…。
③11×11=121だし111×111=12321、1111×1111=1234321です。筆算して終わりではなく、よく観察して何かに気付くことが大切です。では11111×11111=?もうお分かりですね!
④0.625=0.5+0.125=4/8+1/8=5/8。少数のまま筆算しますか?
⑤9をひとつ足して810÷9とすれば九九八十一で答えは一瞬で90。はじめに足したひとつを除けば89。筆算とどちらが速いでしょうか?
⑥3997を4000―3、206を200+6 と考えれば、(4000―3)+(200+6)=4200+3=4203。
⑦25×33=25×32+25=25×4×8+25。25×4=100と125×8=1000は基本中の基本です。